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Channel: 空間工房社長blog
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ファイルからノートへの転換

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はじめて社会人になったころ、最初にやった仕事はファイリングだとおもう。 社会人一年目、 コンピュータシステム販売の営業に配属され、 案件ごとに、打合せ記録・仕様・積算・社内稟議書・提出見積の写・契約書・業者へのFAX...etc 一案件のプロジェクトは、そこそこ長期(1年間以上かかる)のものが多かったから、 とにかく、ちゃんとファイリングしておかないと、あとでわけがわからなくなる。 案件の中身もまったくわからないままに、 ひたすらファイリングするのは、とても苦痛な作業だった笑 わからないままにファイリングをするから、とんちんかんな分類をする笑 で、上司に怒られる・・・これの繰り返しだった。 新入社員のころってのは、 仕事の意味、というのをあまり真剣に考えないものだ笑 命令されたからやってるってだけ笑 そんな日々を半年ほど過ごしたあとだろうか、 ずーっとファイリング整理を続けていると・・・ そこに書いてある「意味」を知りたくなる。 そこで、新入社員の私の毎日の行動が変わっていった。 プロジェクト案件ごとに、SE担当者をつかまえては、 プロジェクトの内容をヒアリングしてまわった。 これは、どういうシステムなのか? なんで、こんなに時間がかかっているのか? あのプロジェクトには、こんなに稟議書はなかった、なぜこれはこんなに多いのか? システムを組み上げるのに、苦労したことはなにか? 途中でSE担当者が増えているが、なぜなのか? このプロジェクトからはその後の追加注文が途絶えている、なぜなのか? そもそも、このシステムを納入して、お客様にはどのような成果が生まれたのか?...etc コンピュータシステムのことをまったく知らない私は(笑)、 ひたすら、素朴に聞き続けた。 毎日毎日、来る日も来る日も、ヒアリングしてまわった。 営業新入社員のしつこさに、先輩SEたちは苦笑することしきりだったが笑、 おかげで、ずいぶんと勉強になった。 意味が分かってくると、自然とファイリングが上手になってゆく。 分類を間違えなくなったのだ。 「あー、上司が前に怒っていたのは、こういうことか、そら怒るわな笑」 そんなことも分かるようになっていった。 そんななか、ひとり異質な先輩営業マン(チームリーダー)がいた。 どの営業チームのリーダーも、ファイリングで整理したのに・・・ そのひとだけは、ノートを使っていた。 しかも、そのノートはごちゃまぜ笑 A案件、B案件、の打合せメモがあったかと思うと、 次のページには、仕事の備忘録があったり、 次のページには、社内会議のメモだったり、 また次のページをめくると、またB案件の打合せ記録だったり・・・ もうランダムそのもので。 こんなノートで、よく頭の整理ができるな・・・ 当時の私は不思議でならなかった。 その件の「ノート派」営業リーダーは、 『どこになにを書いてるか、後で見返せば分かる。  俺、ファイリング苦手なんだよ笑』 そう笑っていた。 この感覚は、当時の私には、まったく理解不能だった。 5年ほど、コンピュータシステム営業をしたのち、 ハウスメーカーに転職した。 「プロジェクト案件ごとにファイリングする」クセがついていた私は、 このノウハウを転職後のハウスメーカーでもいかんなく発揮した。 住宅の仕事は、一邸一邸ごとの、いわばプロジェクトだ。 何邸、同時進行で手がけても、整理する自信はあった。 住宅は大半が一年未満のプロジェクトだから、たいして苦労はしなかった。 このとき、前職で鍛えてくれた鬼上司に、感謝したものだ笑 そう、昔の私はファイリングは得意だったのだ。 ⇒⇒⇒ それが、いつのころからだろう、だんだんとファイリングが苦手になった笑 おっくうというか、つまり、めんどくさいのだ笑 仕事でめんどさい、などと言ってはいけないが、 めんどうなものは、めんどうだ、どうしようもない。 ファイリングがそれほどち密でなくても、 肝心な部分は忘れず処理できる、 だから大丈夫、というおおざっぱさもあるのだろう。 住宅のしごとを20年もやっているので、 アウトプットを出すのも早くなっているのかもしれない。 最近になって、変わったことがある。 ファイリングをしなくなった代わりに、 ノートにメモを書くようになった。 今年の10月で2冊目に突入。 案件内容から、備忘録から、社内会議から、 銀行や税理士との協議、広告代理店との打合せ...etc もう、ごった煮の寄せ鍋状態のノートだが。 これがじつに便利なのだ笑 逆に、 昔はよくファイリングなんてめんどくせえことやってたよな、 って思うくらいだ爆 今になって。 かつての「ノート派上司」をふと思い出す笑 今、この年になって、 あなたと同じになりましたよ、と言いたい笑

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