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プロダクトアウトか、マーケットインか。

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先日、カンブリア宮殿というテレビ番組で「マルコメ」さんが登場しました。 だれもが知る味噌メーカーさんで、長野市の会社さんです。 味噌メーカーのトップブランドであり、次々に新商品を出す、すごい会社さんだと思っております。 この中でマルコメの青木社長さんが、これ、ちょっと難しいところなんですが、と前置きしつつ、 「プロダクトアウトか、マーケットインか」というようなことをちらっとおっしゃったのです。 プロダクトアウトというのは、ざくっと極端に言えば。 会社の持つ技術力を駆使して、これができたぞ!きっと売れるに違いない!、という発想で。 マーケットインというのを、ざくっと極端に言うと。 顧客の声を聞いて、顧客の求めるものを商品として売り出す、という発想。 ※マーケティング専門家的には、こんな単純な概念ではありませんが。。。 番組のなかで、青木社長さんが、こうおっしゃったのです。 プロダクトアウトというのは、いわば手前味噌だ、と。 これは、妙に響きました(笑) なるほど、分かりやすいなあ、と。 新商品開発にあたっては、マーケットイン的な発想で商品を開発したほうがよい、というニュアンスでお話しになっておられました。 ※重ねて申し上げますが・・・青木社長さんは、こんな単純な括りでなく、もっと深いレベルで思考されていると思われます。 プロダクトアウトか、マーケットインか。 もう10年以上前?に言われ始めたビジネス用語なんですが。 最近になって、これを再び考えるようになりました。 今は、プロダクトアウトか?マーケットインか?、という対立軸で考えることそのものが、、やや誤りで。 両者はけっして対立する概念でなく、ともに共存しうる概念である、というのが、現在の整理になってるみたいです。 ただ、概念としては分かりやすくて。 2000年代以降、日本の企業は、おおむね「マーケットイン」で思考しました。 顧客に「どんなものが欲しい?」「なにが不満?」とヒアリングして、商品開発する、というやり方です。 これは究極のマーケティングであり。 プロダクトアウトは古い考え方だ、ということが定着した感がありました。 プロダクトアウトでは、企業のひとりよがりになりがちで、顧客にウケない(わけのわからないもの)をつくる危険性がある、と。 だから、これからはマーケットインだ、という考え方が日本企業の主流になっていきました。 しかし、そこに・・・ スティーブ・ジョブスさんが現れました。 アップルのiPadなどのモバイル端末です。 これは、どちらかというと「プロダクトアウト」の商品だったのです。 顧客に聞いても、「iPad」のようなモバイル端末を顧客は思いつくことができないでありましょう。 顧客はその業界の素人さんであって、その素人さんの意見の寄せ集めでは「おおっ!すごい!」というものはつくれない、 企業こそが、新しい価値を提示していかなきゃイノベーションを起こせないし、ものづくりの力が低下してしまう、 よって、メーカーたるもの、自信を持ってプロダクトアウトであるべきだ、という意見も大きく巻き返してきたわけです。 ここが難しいところで。 プロダクトアウト型でも、顧客(マーケット)を無視しているわけではないんです。 また、 マーケットイン型でも、自社保有の技術を無視してプロダクト(商品)をつくっているわけではありません。 どっちに重きを、という考え方そのものが、もう古くて。 これは両立しうる概念である、ということなのでしょう。 ただ、、、 どっちが先か?、で思考するかは、業種や会社によって違いが出るように思えます。 住宅建築の世界でいえば。 大手さん(ハウスメーカーやFC、パワービルダーなど)は・・・ まずマーケットインあきりで、プロダクトアウトしているような気がします。 ひらたくいえば、膨大な顧客の声を拾い集めて「売れる最大公約数」を探すような、そんなイメージです。 設計事務所や個人経営の小さい規模の工務店は・・・ まず自分たちの思想表現をしていて。 つまり、まずプロダクトアウトありきで、顧客支持から離れないようマーケットインを考える。 そういう傾向があるような気がします。 んー、これ以上書いても迷宮入りしそうなので(笑) このへんでやめときましょう。。。 それでは今日の一曲。 さだまさし×佐渡裕 - 風に立つライオン

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