つぼ算、は上方落語の代表的な噺です。
高く売りたい商人と安く買いたい買い手が、値段の交渉をおもしろおかしくやりとりする噺です。
こういう噺は、江戸落語よりも上方落語でしょうなあ(笑)
枝雀師匠が名人芸で。
聞いてもらうにあたり、言葉の意味を知っておく必要があります。
動画で聞いてもらう前に、簡単に解説を。
【つぼ】
そもそも、昔は水道が整備されていませんでしたから「水つぼ(水かめ)」は必需品でした。
昔は大きな「瀬戸物の水つぼ」は、どこの家にもあったのです。
つぼは、たいてい「せともん屋」で売ってました、瀬戸物、です。
【へっつい】
キッチンのことです。
聞いてみてください。
そもそも、商いの常識、が今と違いました。
昔は「値札」はついていないのがふつうでした。
客が商品をみて『いくら?』と聞き、商人が『いくらです』と答える、これが普通の商いのやり方で。
だから、商人は客の身なりや顔つきをみて値段を決めるようなことをするのは常識であり。
商人と丁々発止のやりとりをして買い物をするのは、当時の買い物の常識だったのです。
これを変えたのが「正札掛け値なし(値札通りで値引きなし)」商法の三井家で、これが後の三越になります。
「つぼ算」という噺は、以前の商いの常識の世界を理解しておくと、、、
よりおもしろく聞けます。
しかし、思ったんです。
注文住宅の見積もりって、つぼ算時代の商いと似てる側面があるかもしれんなあ、と(笑)
図面だけで『この家はいくらです』って、ハウスメーカーじゃあるまいし即答できませんもん。笑
(床材、壁材、住宅設備、冷暖房設備・・・etc、なにを選ぶかによって金額も違いますし)
お客さんも心のどっかで思ってるんじゃないでしょうか。
『うちの懐具合を計算して、金額を言ってるんでしょ?』、と(笑)
しかし、こんなやり方は、落語時代の商人の世界です(笑)
今はそんなやり方では通用する時代じゃないです。
実際、僕ら、毎回毎回、必死で「積算して見積もり」してるわけで。
今は江戸時代じゃあるまいし、客の顔色みて値決めしたりしてはいません(笑)
素直に「いくらです」って申し上げておりますけれども・・・・・・
でも。
お客さんからしたら、住宅業界って、落語の商いとたいして変わらんな・・・
そう思われても仕方ないのかもしれんなあ、と。
枝雀師匠のつぼ算を聞いてて思います。
ご興味あれば、↑つぼ算、お聞きくださいな。
それでは今日の一曲。
今日は土曜日か・・・これいきますか(笑)
8時だヨ!全員集合!オープニング
なんか、気分がワクワクしますね(笑)
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