Quantcast
Channel: 空間工房社長blog
Viewing all articles
Browse latest Browse all 470

ガッチャマンとゴレンジャーから学ぶチームづくり

$
0
0
科学忍者隊ガッチャマン(1972-74年放送・タツノコプロ制作) ごぞんじですね? この5人です。 2年間の平均視聴率は21%という、驚異の数字! 大人気のアニメ番組でした。 メカニックデザインの完成度の高さ、 斬新なコスチューム、などなど、 すばらしい要素は多くありますが。 ストーリーの深みもすばらしいものがありました。 戦争や公害といった社会問題(原子力船、も登場したことあり)、 肉親の情や過去をひきづるメンバー、など、 子供向けのアニメとは思えない深さです。 名作といわれるゆえんです。 しかし、僕がなんといっても、すごいなと思うのは・・・ 5人のヒーロー、という点です。 ふつう、ヒーローってひとりなんですよ。 それをあえて5人に設定した。 しかも、それぞれ、じつにキャラクターがしっかりしている。 リーダー(大鷲の健) /正義感と責任感がつよい。 サブリーダー(コンドルのジョー) /クールな実力派。個人主義者。 ヒロイン(白鳥のジュン) /美人で優しい。メンバーみなのヒロイン。 弟キャラ(燕の甚平) /メンバー最年少。気持ちがやさしい。 癒しキャラ(みみずくの竜) /太っていて怪力。ちょっとドジ。人間味あふれる。情に厚い。 5人のキャラ設定が、じつにすばらしすぎる! それぞれが異なるタイプだからこそ、チームが成立する。 5人とも大鷲の健だと、正義に満ち溢れるけどチームにならない。 5人ともコンドルのジョーだと、つよそうだけど、これまたチームにならない。 ここが素晴らしいのですよ! ガッチャマン放送終了後に、ある実写版が大人気を博します。 これです↓ 秘密戦隊ゴレンジャー(1975-77年放送) こちらも最高視聴率22%をたたき出した、人気番組となりました。 ゴレンジャーについては、ウィキペディアを読むと、 とてもおもしろい制作秘話が掲載されています。 そもそも、仮面ライダーシリーズが終わり、 5人のライダーをいっぺんに出したらどうか?、 安易な番組案が浮上するのですが・・・ それは単発特番ならいいが、 毎週はもたないだろう、 という、至極当然な理由で見送られ・・・笑 それで別案が練られて「ゴレンジャー」は誕生します。 当初は、ファイブレンジャー、でしたが、 理屈っぽいという理由でプロデューサーが却下。 次に、ガッツレンジャー、が出たが、これも却下(笑) 素直に、5レンジャー、が考案され。 ならば日本語でいいだろう、ということで、ゴレンジャー、に決定します。 当初は、戦隊員も「レッドレンジャー」「ブルーレンジャー」だったのだが。 ゴレンジャーって日本語だし、日本語に統一しよう、ということで・・・ アカレンジャー、アオレンジャー、キレンジャー、モモレンジャー、ミドレンジャー、 という名称に決定。 余談ですが、モモレンジャー、というネーミングは、少々ひと悶着あったそうです。 ピンクレンジャー、という名称も有力候補だったそうなのですが、 ピンク、という言葉は、当時は、ピンク映画、ピンク産業、といった言葉があり、 子どもには刺激がつよいだろう、ということで・・・笑 果物のモモ、 ハートのモモ、 ふっくらした女性のモモ(結局太ももかい!笑)、 あたりから、 モモレンジャー役の女性の太ももをみて、 モモレンジャーに決定したんだそうな笑 いずれにせよ、 5人で戦うヒーロー、というアイデアは、きわめて画期的でした。 やっぱり、キャラクター設定はすばらしいものがあります。 ガッチャマンに非常によく似ていますが。 当時のプロデューサー談によると、ヒントにしたのは、 アメリカのTVドラマ「スパイ大作戦(ミッション・インポッシブル)」だそうで。 異なる能力を持ったメンバーがチームを組み、 ひとつのミッションを成し遂げる、、、 これがいい!、と考えたといいます。 アカレンジャー /リーダー。責任感がつよく正義感にあふれる。 アオレンジャー /サブリーダー。クールな実力派。 キレンジャー /ムードメーカー。カレー好きで太っていて怪力。人情味あふれる モモレンジャー /紅一点のヒロイン的位置づけ ミドレンジャー /気持ちが優しい弟分的キャラ。 ひとり、女性戦隊員を入れる、というのもコツですね! ところで。 ゴレンジャーは放映して大人気になるも・・・ 5人がかりで 1人の怪人を倒すのは、 卑怯ではないか! という批判が視聴者から寄せられます(ある意味、まっとうな批判ともいえる笑)・・・ これにたいし、当時のプロデューサーは、  ゴレンジャーは5人がかりで  1人の怪人がやっと倒せる  ヒーローなんだ という説明で押し切ったと言われております笑 余談ですが、海外でゴレンジャーが放送されたとき・・・ 名乗りを上げながら変身なんかしていたら、 「そのあいだに敵から攻撃されてしまうのでは?」 という、すっげー当たり前の指摘を海外から多く受けたそうです(笑) これは、日本人特有の美意識、あきらかに歌舞伎の影響です。 じっさい、「五人そろってゴレンジャー!」という決め台詞と決めポーズは、 歌舞伎の白波五人男がヒントだったそうで。 ゴレンジャーは、その後、現在に至るまでスーパー戦隊もの、として 仮面ライダー、ウルトラマンと並ぶ、人気シリーズになりました。 ガッチャマンも2013年に実写映画化されております。 なぜ、これらの集団戦隊ものが人気を博したか? まずひとつ言えるのは。 子ども向け番組といえども、当時の制作スタッフたちは、 いいものをつくろう!、という ものづくり精神にあふれていること。 これは、間違いなくあると思います。 だから、後世まで残ったのです。 そして、集団戦隊ものがウケた要因に。。 日本人は本能的にワンマンを嫌う性質を持っており。 みなで協力しあいながら、 ひとつの目的を達成する、 というのを好む そういう傾向を持っている、というあたりがくすぐられている要素はあろうか、と思います。 また、人は、たしかにさまざまな能力を持っていますが、万能のひとなどいやしません。 ひとはみな、長所と短所を持っています。 経営学のドラッカー博士も・・・ 組織はひとの強みを生かさねばならない。 組織はひとの弱みそのものを克服はできないが、 ひとの弱みを中和化させ、目立たないものにすることができる。 そうなんです、 ガッチャマンもゴレンジャーも、 ある意味、つよいチーム(組織)なんです。 そういう意味でいえば、ジャンルはまったく異なりますが。 ジャニーズのアイドルグループって5人が多いですね、そういえば。 SMAP TOKIO ARASHI ...etc みな、ひとひとりキャラがしっかりしてるもんなあ。 だから売れてるんだろうな・・・ ちなみに。 空間工房スタッフも、現在5人です笑 おもしろい視点かな、と思い、書きました笑 つまらない文章を最後までお読みになり、おつかれさまでした。

Viewing all articles
Browse latest Browse all 470

Trending Articles